今月のおすすめシベール+カフェ

く晴れた土曜日のお昼少し前。本日の目的地は、山形市の繁華街、七日町通り沿いにある目印的なお店ということで、私たちは店内で待ち合わせすることにしていました。本日の探険隊は女2+男1の3人編成です。カフェスペースは店内奥の中2階と通り沿いの2階にありますが、今日は中2階のテーブルへ。2人は初めてのレポート体験ということもあり、まずは軽い挨拶のおしゃべり。すると、市内に8店舗を展開するシベールの他のお店では、お土産を買ったり、ティータイムを楽しんだりしているものの、この本町のお店で食事するのは3人とも初めということが判明しました。
しかし、店の奥のテーブルへたどり着くまでにこんがり焼けたパンや野菜たっぷりのサンドイッチ、ふんわり握られたおにぎりなど、魅力的なメニューが並んでいるのはすでに横目で確認済みです。とにかく食べるものを選びに行こうと、オーダーカウンターのある1階フロアへ向かいました。

豊富なメニューが特徴豊富なドリンクメニューとスイーツ、パンはもちろんごはんランチメニューが充実しているのがここの特徴
しべーるおにぎり探険隊員Nさんお薦めのしべーるおにぎり

べーる+カフェを薦めてくださった探険隊員Nさんによれば、こちらのお店が「シベール」ではなく「しべーる」と平仮名なのは、メニューに特徴があるからとのこと。パンやスイーツと一緒におにぎりが並んでいるのは、確かに他のシベールでは見たことがないような気がします。
さっそく3人は思い思いに店内を見てまわり始めましたが、3人ともなかなかオーダーを決めることができません。おにぎりコーナーとオーダーカウンター前のメニュー表を行ったり来たりしているブルーノ。目を輝かせてスイーツコーナーを眺めているco_z。ヌータオはパンとサンドイッチのコーナーを端から順番にチェックしています。
「食べたいものがたくさんあって決められないよー」と、3人は少しの間、悩みに悩み、ようやくそれぞれが食べたいものがのせられたトレーを受け取ってカフェコーナーへ戻りました。
席についたら、まずはお互いの今日一番の選択を確認。全部自分で食べるわけではないけれど、他の人が食べるものもおいしそうだと何だか得した気分。
いよいよ「いただきます」の時間です。

店内ごま味噌バンバンジー丼セット(ドリンク付 550円[税別])みずみずしい野菜とちょこんとのった梅干しが食欲をそそる   みそでんがくハヤシライスセット(サラダ・ドリンク付 650円[税別])

Co_zが頼んだのはランチメニューの「ごま味噌バンバンジー丼セット」。
きれいな白い器によそわれた温かいご飯、その上にはみずみずしいサラダ菜とゴマのソースがかかった鳥のササミ、さらにしゃきしゃきのねぎや梅がキレイに盛り付けられていました。
一口ほおばろうとすると、ゴマの香ばしい香りがしてさらに食欲をそそります。ゴマのソースは言うまでもなく、ササミと野菜との相性が抜群でした。さらに一番上にある梅を一緒に食べることで、さっぱりとした違う味が楽しめました。また、しゃきしゃきでみずみずしいサラダ菜と白髪ねぎがとても触感を楽しませてくれました。梅とみずみずしい野菜の組み合わせがとてもさっぱりとしていて、今日のような天気の良い春の日にぴったりの一品でした。
ランチメニューには、ドリンクもついています。私は温かい紅茶を選びました。紅茶はティーポットで出てきて、自分でカップに注いで飲むスタイル。たっぷり入っているのでとてもうれしかったです。
食事の量はちょうど良く、カフェの落ち着いた雰囲気でゆっくり食事を楽しむことができました。

中の土曜のお昼、軽めに済ませたいけど、ちゃんとお腹も満たしたい。そんなちょっとした贅沢を、ここではさらりと叶えてくれます。
ブルーノが頼んだのはハヤシライスのセット。こんもりサラダと飲み物が付いて650円。お得です。飲み物の種類もけっこうありましたが、今回はアップルタイザーを選びました。
プレートの上は赤、緑、黄、白と、彩りもきれいです。もう眺めているだけでお腹から声が聞こえそう。
もうたまらず、「いただきます!」
赤みがかったハヤシライスのルーの色と、お米とルーをつなぐようにかけられた緑のパセリの色がよけいに食欲をかき立てます。洋食なのに見てください、この白いお米のかがやきを!サラダもいろんな種類のドレッシングが自分で選べて、量もあるので十分満足の域に達します。
気づくとあっという間に全部平らげてしまいましたが、アップルタイザーを飲みながら食後の会話も弾み、ゆっくりとした時間を楽しむことができました。

七日町サンド左:七日町サンド スモークチキンサンド(260円 [税別] )
右:トリプルショコラ(160円 [税別] ※季節商品につき現在は販売しておりません)
 

ータオは豆乳カフェ・ラテ(260円 [税別] )とスモークチキンのベーグルサンド、チョコレートのたっぷりかかったデニッシュパンにしました。
まずは七日町サンドと名付けられたベーグルサンドをひと口。その瞬間ベーグルの小麦とスモークの香りが同時に鼻をくすぐります。そして、柔らかいチキンとシャキシャキの野菜の歯触りを楽しみながら噛んでいくと、素材の甘みがじんわりと伝わってきます。すぐにもう一口。すると今度は、ローズマリーの清涼感のある香りが鼻の奥へと抜けていきました。それぞれの香りが素材の味を引き立てているというのでしょうか。抑えた味つけがかえってそれぞれの味を豊かにしているようです。あとは、話もそっちのけで、ただひたすらモグモグモグモグ…。
続いて、豆乳カフェ・ラテとトリプルショコラです。トリプルショコラは外側のチョコレートコーティングの他に、中にも濃厚なチョコレートクリームがたっぷり。豆乳カフェ・ラテの相性ももちろんバッチリです。私はすっかりこの幸せなスイーツとおしゃべりに夢中になって、午後のひと時を楽しみました。

豆乳カフェ・ラテ豆乳カフェ・ラテ(260円 [税別] )

回のもう1つのお楽しみは、お土産選びです。
数あるおいしそうなお菓子やパンの中から選んだのは、全国からの注文が絶えないというシベールの看板商品「ラスク」です。

ラスクはプレーン味の他、ガーリック味、ごま風味などラスクはプレーン味の他、ガーリック味、ごま風味など   ラスクフランス左:ラスクフランス【プレーン味】(バラ詰め小袋 380円[税別] )
右:rusk france【blueberry】(バラ詰め小袋 450円 [税別] )

スク(rusk)は「2度焼きのパン」という意味だそうで、シベールでは、薄切りにしたフランスパンの表面に溶かしたバターと砂糖を塗り、オーブンで焼いてつくられたプレーン味の他、ガーリック味、オニオン味、ごま風味、のり塩味、そしてブルーベリー味があります。
プレーン味は、3人とも食べたことがあり、全員一致の太鼓判ということで即決定。もう1種類は、co_zが特にお薦めというブルーベリー味を買うことに決めました。
ちなみに、お土産を受け取った隊員から届いた感想はこんな感じでした。
「プレーン味は袋を開けたときに、まずふわ〜っと甘くて香ばしい香りがして、食べるとサクサクの軽い歯触り。ブルーベリー味は、練りこまれているブルーベリーが見た目もきれいで、食べると、ブルーベリーのところだけしっとりしていて周りはサックサク、今までのラスクにはない新しい触感でした。そして、程よい甘みとほのかなブルーベリーの香りが目も鼻も、そしてもちろん舌も喜ぶお菓子でした。」

回訪れてみて感じたのは、気軽にいつでも入れて、ちょっとランチ食べようとか、お茶飲みながらゆっくりしようとか、いろんな使い方のできるお店だということ。そして、洋風なのに、日本のゆたかな情景をも感じてしまう、不思議な魅力を持っていること。
1時間半くらいの滞在でしたが、お昼のちょっとした時間をとてもゆっくりと過ごすことができました。「こんな空間が七日町に増えると楽しいんだけどなあ。」とは、ブルーノのつぶやき。
ごちそう様でした。

(2005年3月17日 探険隊員:ブルーノ、co_z、ヌータオ)

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千歳山こんにゃく
堰の想い出

過去、この欄に「五堰」について書かれている方がお二人ほどいらっしゃった。素敵な文章の後にこのような内容は気が引けるが致し方ない。こんな「堰」との関わりもまた、ひとつの歴史なのだから。私の父は本町1丁目(昔の町名は「横町南」)生まれ、亡くなるまでそこで暮らした。母は緑町4丁目に生まれ育ち、双方が自宅前に堰が流れる環境にいたのであった。さて、現在は本町の歩道下に隠れてしまった笹堰だが、私が幼少の頃は道路から自宅へ入るには、堰に架かった小橋を渡らなければならなかった。酒豪だった父は泥酔して堰に落ちること数回。玄関を開けた父の額から血が流れていた記憶は今も鮮明である。「かまいたちにやられたぁ」と呂律の回らない父の言い訳に、私は「かまいたち」を辞書で調べ、「鎌鼬」の漢字と意味を知った。歳に似合わぬ難しい漢字と意味を覚えたものの、いまだかつて一度も役に立ったことはない。
 昭和の初めの話しである。母の実家の目の前には八ヶ郷堰が流れていた。ある日頼まれもしないのに「生鱈」を堰で捌いていた母は(ままごと遊びの延長だったのであろう)、子供のこととて、取り出した内蔵をすべていらないものと堰に流してしまったそうな。むろん親からは「白子、肝臓、一番うまい高価なとこを全部捨ててきただと!?馬鹿者!拾ってこい!」と叱られたことは言うまでもない。今とは違って流れも速く水量もある堰に、白子や肝臓が残っているはずもないのはわかっているが、親への手前もありワンワン泣きながら八ヶ郷堰の流れを追って遊学館あたりまで走った母であった。そんな母の思い出話しは講談でも聞いているような臨場感があり、背中の丸くなってきた母が可愛らしくも思えてくる。
 私の勤務先には県内の近世の古文書が数万点所蔵されているが、その中には水不足や五堰の水争いに関するものも多く残されている。堰が作られ380年余、五堰のひとつひとつに山形市民の生活の歴史があり、人々の心の中には堰への思いがしまわれているのだろう。
>>山形大学付属博物館
高橋加津美さん
山形大学付属博物館
高橋加津美さん